マジ予告。
それは、ある夏の夜。
「こんな時間まですまなかったな、衛宮」
対する士郎は、首にかけていた手ぬぐいで汗を拭きながら答えた。
「なに、気にすんな。だけど、寺っていうのは盆の時期、こんなに忙しいもんなんだな」
あの冬の日から、いくつもの季節を越えた。
「疲れているんだろう。池を再建するとき、東屋を作ったんだ。俺が言うのもなんだが、悪くない出来なのでな。せっかくだから少し休んでいけ。今なら誰もいないはずだ」
士郎の手に薄紙に包まれた饅頭と緑茶のペットボトルを押し付け、残ったビニール袋を丸めてポケットに入れる。
おだやかな時間。過ぎていく日常。
そして、
石畳の上を渡って士郎が東屋の入り口に立つと同時に、中の人物も弾かれたように立ち上がった。金糸のような髪が揺れるように広がり、流れるように元の位置に収まった。背筋を伸ばした小柄な身体。真っすぐな瞳。青く、白い服。
彼女との再会――――――
「……セイバー、なのか?」
「ええ、そうです。シロウ、貴方に再び会えてよかった」
「ああ、俺もだ」
その想いを叶えるために。
「しっかりつかんでいてくださいね」
「ああ。でもセイバーが自転車乗れるなんて意外だったな」
「初めてです」
「な、なに?」
「それでは、いきます!」
ラヴセイバー(仮称)近日公開!